イラストにはさまざまな難易度が多岐に渡り配置されています。まず、そもそも人間が描けない。それなりに人間の形になったとしても、全体のバランスがガタガタになってしまっている。
全体のバランスがそれなりにとれるようになったとしても、それはひとつの方向や構図の話であり、身体を動かしたり、顔を傾かせたりすることができない。また、バストアップばかり描いてしまう、全身は難しい、またはその逆等、悩みはつきません。
また、一人の人間を納得のいく形で描けたとしても、そこから二人目を書き加えるのもそれなりに難易度が高いです。一人目で持っていた描く気力が、二人目まで続くとも限りません。
そういった時、作業を分けてみると楽になることがあります。
例えば、一人目のキャラを完成させます。
この、完成したイラストを使って、二人目を後日書き加えます。連続で描いているわけではないので、この方法ならば気力も持ちます。
バランスのそれなりに取れたイラストならば、多少目の向きなどを変更しても違和感は出にくいので、この、作業を分けて考えるやり方はとても有効だと思います。
イラストは芸術の類に入るので、どうしても1から10まで、通して完成させねばならないという固定概念がありますが、作業だけに注目して考えれば、イラストも仕事も変わりはありません。仕事は、時間や作業を分担して行う行為です。これをイラストにたくさん応用しても良いのではないだろうかと思いました。
また、少し話が変わりますが、作業を分担するという意味では、背景やパース等を機械に任せるという発想もありだと思います。一昔前までは、人物から背景まで、すべて人間が手作業でやっていました。しかし、昨今はデジタル環境の発達から、人物以外のものはほとんど3D等で機械にある程度任せることが出来るようになっています。また、これらを線画に変更してくれる、その線画をまるで手書きのように組みなおしてくれる等、便利な機能まであります。
デジタル環境をそろえるには、それなりの金銭的投資が必要なので、どうしても学生の内は難しいと思いますが、自分で自由に使えるお金が入るようになってからは、作業を分担することにお金を投資するのは大変役に立つと思います。
また、キャラを複数描く際の、配置やポーズを機械に頼って作るのも作業効率化になるので、環境への投資をためらっているかたは、ぜひ一考されてみてはいかがでしょうか。