顔のアタリを取ってから髪を描き込んでみたけれど、髪を描いたとたん顔のバランスが崩れてしまい、結局描きなおす羽目になった……。そんなことが多々起きていませんか?
今回の記事では、そんな「髪の毛を描く段階で顔のバランスが崩れる」という事が多発する方に向けての知識をご紹介します。
顔は比率を意識する
人間は、比率が均等にそろったものに快感を得る習性があるそうです。
このことをふまえて、にかよった顔のアタリをふたつかいてみましょう。
左よりも右のほうが綺麗に見えると思います。
(個人の好みによる好悪は除きます)
これは、右の画像が、1:1の比率にそって均等に描かれているからです。
(実際に比率線を加えてみると、まぶた部分を中心に1:1となっているのがわかります)
しかし、この画像に髪の毛を描き加えてみると……。
綺麗に見えていた顔に、なにやらぺたりとした印象が加わりました。アタリの時には感じなかった違和感です。
これは、頭皮と髪の毛の間に生じる空気感が描写されていない場合に起こる違和感です。
ですから、この問題を解決するには、髪の毛と頭皮の間に、少し隙間をもたせてやると、綺麗に解決します。
顔全体の違和感がなくなったのが分かるでしょうか。
実際の髪の毛も、薄くて軽く、その性質から頭皮より膨張していることが多々あります。そういった空気感をイラストに含んで描写すると、違和感のあった髪の毛の絵が綺麗に直ることが多々あるので、ぜひご参考ください。
比率を体にも適用する
ここからは応用となります。
顔の比率を均等にしておくと綺麗に見えるのと同じく、身体の比率も均等にしておくと絵が綺麗に見えるようになります。
股部分が重心軸となり、頭から足先まで均等な対比になっているのがわかるでしょうか?
アシンメトリーよりもシンメトリーのほうが扱いがたやすく、また、多様に活用することができるので、「ここおかしいな?」と思った際は、このような均等化を試してみてください。
均等化は、慣れてくると、単純な1:1の比率だけでなく、1:1:1など、複雑な応用も可能になってきます。イラストに味を加えるためにも、均等化の知識をぜひ役立ててください。
以上、髪の毛を上手く描くコツについてでした😊